近時、ファイル共有ソフトウェアWinnyでやりとりされるファイルを介して感染するコンピュータウイルス(Antinny)により、政府機関や企業が扱う業務資料や個人情報、更には、パソコン利用者本人のプライバシー等に関する情報が、家庭のパソコンから流出する事案が多発しています。

特に、国民生活や社会経済活動の基盤である重要インフラ事業者等における機密情報や重要情報等の漏えいは、その機能の停止・低下等につながるおそれがあることから、「重要インフラにおける情報セキュリティ確保に係る『安全基準等』策定にあたっての指針」においても「情報漏えい防止のための対策」が重点項目に位置づけられているところです。

この情報流出を防止するためには、「業務データを扱うパソコンでWinnyを使わない」、「最も確実な対策はそもそもWinnyを使わない」という認識を一人ひとりが持つことが非常に重要であることを踏まえた上で、別添の資料をご参考に、この種の事案の発生を防止するための対策の推進について周知頂きたく、お願い致します。

昨今頻発しているWinny（ウィニー）利用による情報流出とは

昨今頻発しているWinny（ウィニー）利用による情報流出とは、
①Winny（ウィニー）を利用しているパソコンが、
②コンピュータウイルス（Antinny（アンティニー））に感染し、外部に知られては困る情報が勝手にインターネット上に送信されたことにより発生。

Ｗｉｎｎｙ（ウィニー）と
インターネットに接続したパソコン同士で音楽や画像などのデータを交換し合うファイル交換ソフトウェア

Ａｎｔｉｎｎｙ（アンティニー）と
パソコン上のファイルを勝手にインターネット上に流出させるコンピュータウイルス（Winnyの使用を原因として感染する場合が多い）

身に覚えのない情報流出の典型例

コンピュータウイルス（Antinny）の脅威

• ファイル交換ソフトウェアWinnyをインストールしたパソコンがAntinnyに感染していると、パソコン（CD-R、USBメモリ等の外部記憶装置も含みます。）内に現在保存されているファイルのみならず、過去に一度でもそのパソコンで扱ったことがあるファイルがインターネット上に流出するおそれがあります。
• 一度流出したファイルをインターネット上から完全に削除することは不可能です。あなたの扱ったファイルや個人情報がインターネットを通じて多くの人の目に触れ、あなたは公私ともに大きな不利益を被るおそれがあります。
• Winnyを一度でも利用したことのあるパソコンで重要なファイルや個人情報を取り扱うことは極めて危険な行為です。 「あなたは次々現れるAntinnyの脅威に本当に対応できるのですか。～ウイルス対策ソフトウェアの適切な利用はもちろん、様々な対策を迅速に講じなければAntinnyによる情報流出を防ぐことは極めて困難です。」
• あなたがWinnyを利用した覚えがなくとも、家族と共に利用しているパソコンで重要なファイルや個人情報を取り扱うことは、同様に極めて危険な行為です。 「あなたは、あなたの家のパソコンの利用状況を完全に把握できていますか？ ～あなたの知らぬ間に家族等がWinnyを利用していませんか。」
• ファイルの流出はあなた自身にとどまらず、あなたの勤務先や家族・友人等にも大きな不利益を与えます。場合によっては、職を失ったり人間関係が崩壊したりすることにもなりかねません。そのようなことで人生を台無しにすることがないよう、あなたの家のパソコンがAntinnyに感染しないための対策をとりましょう。
• Antinnyに感染したパソコンから重要なファイルや個人情報を削除したり、ウイルス対策ソフトウェアを利用してAntinnyを駆除したりするだけでは情報の流出は止まりません。もし少しでも気がかりなことがあれば、即座にネットワークから切断してAntinnyに感染していないか確認するなど、適切な措置をとって下さい。
  ※この種の情報流出はWinnyを利用していない場合にも起こることがあります。

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